あおたん日記

アイコンは私の似顔絵です。

柳内啓司×谷口マサト×阿部広太郎~シェアされまくるコンテンツを当事者が解説し尽くす2時間~に行ってきた!

知り合いにお誘いいただいて、今日はこちらのイベントに行ってきました。

 

bookandbeer.com

 

ものすごく面白かったので、自分のためにまとめておきます。

ちょっとうろ覚えな部分も多いのですが、、、ご参考になれば幸いです。

 

ネタ✕構成✕届け方。バズやシェアを過信しない

最初は柳内啓司さんのお話。実際にバズった記事を事例に、シェアされまくるコンテンツを①ネタ②構成③届け方(どこに置くか)という3つの観点で解説されていました。(ネタはネタの内容と出すタイミングの両方の意味を含む)

 

bylines.news.yahoo.co.jp

bylines.news.yahoo.co.jp

 

①ネタの部分はtwitterのリアルタイムで伸びてきているタイミングだったそう。 ママ名刺は主婦世代向けの人気雑誌「VERY」などで紹介されていたけれど、おそらくその世代以外の人はまだ知らないくらいの段階の話題だった。

俺通信もtwitterで見つけたキーワード。「俺通信」という言葉が面白くて調べてみたら、まだガッツリとした記事がなかったから書いた。

②構成は、どちらも議論が巻き起こるようにあえて中立的に。否定するわけではなく、ポジティブ・ネガティブの両面が見れるように書くことで、ざっくりとした知識もえられるし、共感と議論がどちらも起こる。

 

bylines.news.yahoo.co.jp

かなり話題になったブルーボトルコーヒーの日本初出店。「コーヒー界のアップル」というキャッチフレーズもあって、出店地が清澄白河に決まるすこし前からちょこちょこ記事とかででた気がする。

この記事が出たのはオープンの約10日後。オープンしたという話題はまだ冷めていないけど、「行ってみました!」的なレポートでは遅いくらいのタイミング。構成としては、ニュースではなくひとつ深掘りした分析記事、スタバとの対比によって興味を引いたり、ブルーボトルコーヒーが持つストーリーの部分にまで言及することで情報量を増やしている。

 

さらにポイントとして、そもそも面を取れるメディアに載せているということがある。

もう一つ事例としてライフハッカーでの連載「偉人大学」も紹介されていたが、すべてそもそもPVが多い、より多くの人に見てもらいやすい素地がある場所に出している。

www.lifehacker.jp

(この記事は「大川隆法…?」みたいな思わぬ広がり方をしたらしいw)

どんなに面白いコンテンツであっても見てもらえなければ意味が無いのに、「バズれば沢山の人に見てもらえる」「面白ければシェアしてもらえてPVが伸びる」みたいに考えられている部分があると思う。でもそれはバズやシェアの過大評価であって、実際にはどこに出すかはめちゃくちゃ大切なのだ。

(あくまで個人的な感覚だけど、そもそもほぼPVがないようなオウンドメディアとかだと、バズったとしてもせいぜい数万PVくらいで止まっちゃうことも多いのでは)

 

今でしょ!」が大流行するまでじつは3年もかかった

次に阿部広太郎さんのお話。こちらも面白い事例がめちゃくちゃ紹介されていたのですが、かいつまんで林先生の「今でしょ!」と早慶戦のポスターの事例をご紹介。

 

まず林先生の「今でしょ!の大ヒットから学んだ、流行を作るポイントを先にご紹介。

今ではすっかり安定の人気者の林先生ですが、CMからすぐに火がついたわけではなかった。


東進ハイスクールcm集

なんとこのCMは、阿部さんが実際の録画授業を70~80時間の見て、印象的なフレーズをピックアップして作られたのだとか…!「今でしょ!」もたまたま言っていたもので、別に林先生の決めゼリフとかではなかったらしい。

で、おそらく1シーズンだけこのCMを流したのでは、それほど大きな流行は生まれなかった。2010年から、東進ハイスクールはこのフォーマットのCMを流し続け、それが他のバラエティ番組でパロディにされ、さらに2013年のTOYOTAのCMで「今でしょ!」が使われたことで一般人にも使いやすいフォーマットとして完成し、大ブレイクした。


TOYOTA  CM 高画質 いつ買うか?今でしょ! 林修先生(現代文)

 

たしかに「今でしょ!」は使いやすかったな。一発屋になりそうなお笑い芸人のギャグも、フォーマット化しやすかったり、日常で使いやすいモノのほうがすこしだけ流行が長持ちする感じするしね。

 

あとは早慶戦のポスターの事例。

この事例からの教訓は「1人目のポジティブな反応が重要」ということ。この早慶戦のポスターは阿部さんの後輩の仕事だったそうで、それを見た阿部さんがSNSでシェアしたことが話題の火種になった。

コンテンツ自体の面白さはもちろん、それを見た人が「面白い」と思って発案者のよきフォロワーになることで、ポジティブな反応の連鎖が生まれ、バイラルが加速していくということだ。

このポスターも、阿部さんのポジティブな反応があり、さらにまとめサイトバイラルメディアへの働きかけも相まってこれだけ話題になったのだ。(ちなみにまとめサイトに掲載をお願いするメールを送るようにアドバイスしたのも阿部さんだったそう)

 

PV狙いはワンパターンだけど、スポンサードはコンテンツの幅を広げる

最後に谷口さんのお話。は以下の記事を読んだほうが良いのですが。その記事に載っていない図で、とってもよく分かるものがあったのでそちらをご紹介できれば。

chakuriki.blog.jp

席が後ろのほうで、私の座高をもってしてもうまく写真が取れなかったので、真似して書いたイメージ図でごめんなさい。しかも右側の丸の図、ちょっと違ったような気がしなくもない…あくまで参考に。言いたいことは伝わるはず。

f:id:murinamarina:20160110020324j:plain

シェアされまくるコンテンツにするためには、上図の左のようにコンテンツありきでそのなかで広告をする形にしなければならない。でもクライアントの直接的な意向を反映すると上図の右側のように、基本的に企業が言いたいことを記事体で言っているに過ぎないものになりがち。

これはコンテンツを作っている人にとってはすごく共感できる感覚なのではないかなと思う。絶対に面白くて、結果としてより多くの人に見てもらえるのは左の方なんだけど、どうしても右の方になってしまう。難しい問題ですね。 

 

コンテンツメインで面白く仕上がっているものの事例として紹介されていたのがこちら。


CM ユニクロ×m-1グランプリ NON STYLEスペシャル漫才

 

あとは、「こんなコンテンツはタイアップしやすいよね」的に挙げられていたコンテンツ。

 

谷口さんが最後の方におっしゃっていたことがとても印象に残っている。これもうろ覚えだけどこんなこと。

「PVだけを狙ったバズはワンパターンになる。スポンサードコンテンツがコンテンツの幅を広げる可能性を持っている」と。スポンサードコンテンツは金脈だとも言っていました。

確かにPV稼いで広告収益だと、結局猫と赤ちゃんとゴシップと……ってワンパターンになるし、そういったコンテンツはユーザーに時間を割いてもらえない。さらに安易な記事広告には無反応。

広告をしなきゃいけないけれどコンテンツとして面白いものを作らなきゃいけないという制約がある中でこそ、クリエイティビティが発揮される部分はあるんだろうな。